川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり

2022

国内では約6年ぶりの大規模個展として、東京オペラシティー アートギャラリーで開催された「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」の展示会カタログ。新作〈M/E〉のほか、日本未発表の〈4%〉、新作を含む〈An interlinking〉など、展示の核となるシリーズから最新の映像作品まで、立体的な展示空間を追体験できるようなシークエンスを作家自身が構成しています。また川内が制作の上で影響を受けた佐治晴夫との対談や、篠原雅武含む3本の論考を収録し、イメージとテキストの両側から川内作品の現在地を深く探ります。シリーズごとに判型や紙を変えることで、シンプルな装丁でありながらも、展覧会の奥行きを体現する重層的な一冊となっています。

 

展覧会の中心となる〈M/E〉では、アイスランドの火山や流氷の姿や北海道の雪景色と、コロナ禍で撮影された日常の風景を織り交ぜています。一見するとかけ離れた無関係のものに思えますが、どちらもわたしたちの住む地球の上でおこっており、川内の写真はそこにある繋がりを意識させます。展覧会を通して、人間の命の営みや自然との関係についてあらためて問い直す機会となることでしょう。

  • タイトル

  • 川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり

  • デザイン

  • 須山悠里

  • 仕様

  • 285 x 225 mm|ソフトカバー|224ページ

  • 言語

  • 日本語|英語

  • 定価

  • 4,200円+税

  • 発行

  • 朝日新聞社

  • 刊行年

  • 2022年